仮想通貨・ビットコインのニュースサイト|コインテレグラフ ジャパン
Zoltan Vardai
執筆者:Zoltan Vardaiスタッフライター
Bryan O'Shea
校閲:Bryan O'Sheaスタッフ編集者

ステーブルコインUSDT、2022年のFTX崩壊以来の月間供給減少へ 大口の償還が加速

ステーブルコインUSDT、2022年のFTX崩壊以来の月間供給減少へ 大口の償還が加速
ニュース

世界最大の米ドル連動型ステーブルコインであるテザーのUSDTは、大口保有者による償還の加速を背景に、ここ数年で最大規模となる月間供給減少に向かっている。

ブルームバーグがアルテミス・アナリティクスのデータとして報じたところによれば、USDTの流通供給量は2月に入りこれまでに約15億ドル減少した。1月にも12億ドル減少しており、2022年11月の仮想通貨取引所FTX崩壊以来、3年ぶりの大幅な月間減少となる見通しだ。

2022年12月には、FTXおよびその150の関連会社の破綻が仮想通貨業界に衝撃を与え、USDT供給量は20億ドル減少した。

今回の減少は、仮想通貨市場の流動性縮小を示唆する可能性がある。USDTは投資家にとって主要な資金流入手段となっているためだ。コインマーケットキャップによれば、USDTの時価総額は1830億ドルで、ステーブルコイン市場全体の約71%を占めている。

USDTの月間供給量増減率 Source: Artemis Analytics, Bloomberg

ステーブルコイン市場全体は横ばい

USDTの減少は、ドル連動型ステーブルコイン全体の縮小にはつながっていない。

DeFiLlamaのデータによれば、全取引所におけるステーブルコインの総時価総額は2月に入り2.33%増加し、3000億ドルから3070億ドルへ拡大した。

ステーブルコイン時価総額 Source: DeFiLlama

主要2銘柄であるUSDTとUSDCはそれぞれ1.7%、0.9%減少した一方、トランプ家と関連するワールド・リバティ・フィナンシャルのUSD1は過去1カ月で時価総額が50%増加し、金曜日時点で51億ドルに達した。

クジラはUSDT保有を削減

大口投資家、いわゆるクジラはUSDT保有を削減しているが、新規参加者が新たな需要を生み出している。

仮想通貨分析プラットフォームのナンセンによれば、過去1週間で22のクジラウォレットが合計6990万ドル相当のUSDTを売却し、この層の売却ペースは1.6倍に増加した。

高いリターンを上げるトレーダーとして追跡される「スマートマネー」もUSDTを売り越している。

一方、過去15日間に新規作成されたウォレットは、1週間で約5億9100万ドル相当のUSDTを購入した。

こうした資金フローの混在は、大口保有者が償還や資金再配分を進める一方で、新規参入者がその反対側を担っている状況を示している。ステーブルコイン全体の発行規模は概ね安定しているものの、市場内部では分断が進んでいる状況だ。

Cointelegraphは、独立性と透明性のあるジャーナリズムに取り組んでいます。本ニュース記事はCointelegraphの編集方針に従って制作されており、正確かつ迅速な情報提供を目的としています。読者は情報を独自に確認することが推奨されます。編集方針はこちらをご覧ください https://jp.cointelegraph.com/editorial-policy