予測市場「Polymarket(ポリマーケット)」の4月の月間取引高は約8.9%減少し、8月以来初めて前月比でマイナスとなった。Kalshi(カルシ)などの競合他社が市場シェアを拡大していることが背景にある。
Dune Analyticsのデータによると、Polymarketとその米国向け取引アプリを合わせた4月の取引高は102億ドル強で、3月の112億ドル超から減少した。対照的に、ライバルであるKalshiの4月の取引高は約13%急増し、約148億ドルに達した。
なお、予測市場全体の月間取引高は、3月の約265億ドルから4月は約298億ドルへと約12.4%増加している。

Monthly volume figures for prediction markets. Source: Dune
Polymarketの取引高減少は、同社が米国市場への完全な再参入を試みている最中に起きた。2024年の選挙期間中にセクターが急成長を遂げたことを受け、米国の議員らによる予測市場への法的・規制的な監視が強まっている。
また、予測市場は多くの新たな競合にとっても魅力的な場となっている。AIネイティブの予測市場プラットフォーム「Prophet」は先週、AIモデルが実際の資本を用いて取引相手となるシステムを導入し、初のライブ取引を開始した。今週初めには、フィンテック企業のMoonPayが予測市場の取引戦略向けAIツールを発表している。
監視の目が強まる中、Polymarketは米国拡大を視野に
Polymarketは、米商品先物取引委員会(CFTC)との和解の一環として2022年に米国から撤退したが、現在は国内での存在感拡大を模索している。当時の和解では、米国の居住者が同社のメインであるグローバル取引所を利用することが禁じられた。
足場を回復する試みとして、同社は2025年12月に米国顧客専用のアプリをローンチしたが、これはグローバルプラットフォームやその流動性からは隔離されたものとなっている。
一方、複数の米議員や規制当局者は、特に戦争、エネルギー価格、その他の地政学的に敏感な問題に関連する予測市場におけるインサイダー取引への懸念を表明している。

A letter from Senator Elizabeth Warren and other US lawmakers asks the CFTC to crack down on insider trading. Source: Senator Elizabeth Warren
3月には、エリザベス・ウォーレン上院議員と40名以上の連邦下院議員がCFTCに対し、政府関係者が在任中や公的職務にある間に予測市場を利用して利益を得ることを禁止するよう求める書簡を送った。議員らは「CFTCは、イベント契約(予測市場の取引)が自らの管轄下にあるスワップの一種であると主張しており、連邦職員が予測市場のインサイダー取引に関する既存の制限を理解するように努めるべきだ」と述べている。
さらに4月には、ウィスコンシン州のジョシュ・コール司法長官が、州のスポーツ賭博法に違反しているとして、KalshiやPolymarketなどの予測市場を提訴した。

