米労働省は、401(k)退職年金における投資対象を拡大し、仮想通貨を含めることを可能にするルール改正案を提案した。これにより、トランプ米大統領が8月に出した大統領令の実行に一歩近づいた。
同省の提案「指定投資選択肢の選定における受託者責任」は月曜日、連邦官報に掲載された。事前公開版では、退職年金の運用担当者が顧客ポートフォリオに仮想通貨やその他の代替資産を組み入れる際に考慮すべき要素が示されている。
草案ではデジタル資産を「ビットコインなどの仮想通貨やその他トークンを含み、デジタル形式で保管・送信可能な多様な資産からなる新たな投資形態」と定義している。
この提案により、デジタル資産分野には数兆ドル規模の退職資金が流入する可能性がある。これにより、主流の投資対象としての地位が一段と強まり、機関投資家の参加も拡大する見通しとなる。
ロリ・チャベス=デレマー労働長官は、「今回の提案は、現在の投資環境を反映した商品を検討する方法を示すものだ」と述べた。
さらに「投資の多様性が高まることでイノベーションが促進され、米国の労働者や退職者、その家族にとって大きな利益となる」と強調した。
トランプ大統領令の実行に前進
今回の動きは、トランプ氏が8月に発令した大統領令の実現に向けたものだ。この大統領令は、労働省、米証券取引委員会(SEC)、財務省に対し、401(k)の投資対象拡大と関連規制の見直しを指示している。
SECのポール・アトキンス委員長も月曜日、「イノベーションと経済成長を取り込んだ分散型かつ長期的な投資機会へのアクセスを拡大することは、効果的な退職計画にとって重要な優先課題だ」と述べた。
仮想通貨分野への進出を加速させている投資銀行モルガン・スタンレーは10月、総額6兆2000億ドルの顧客資産を運用する1万6000人の金融アドバイザーに対し、顧客への仮想通貨投資の提案を認めた。
同月には、投資家に対してポートフォリオの2%〜4%を仮想通貨に配分することを推奨している。
一方、最大の資産運用会社であるブラックロックは、より保守的な1%〜2%の配分を推奨している。

