コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、社員の業務支援のため、Slackやメール上でAIエージェントの試験運用を開始したと明らかにした。
アームストロング氏は、すでに2つのAIエージェントを導入したとX投稿で述べた。これらは過去の幹部をモデルにしており、将来的にはAIエージェントの数が人間の従業員数を上回る可能性があるとした。
「まもなく、社員は自分やチームのために新しいエージェントを簡単に立ち上げられるようになるだろう。近い将来、エージェントの数が人間の従業員を上回ると考えている」
大手テック企業は今年、AI活用の拡大に伴い数千人規模の人員削減を実施している。アームストロング氏はコインベースでもAIによる業務自動化を推進しており、2025年9月には同社コードの50%以上をAIに書かせたいとの方針を示していた。
その1カ月前の25年8月には、4000人超の従業員を「AIネイティブ」へと転換することが主要目標の一つだと発表している。
AIエージェント「フレッド」と「バラジ」導入
導入されたAIエージェントの一つは、共同創業者フレッド・アーサム氏にちなんで名付けられた「フレッド」だ。フレッドは「戦略担当エグゼクティブエージェント」として機能し、社員に対し戦略の明確化や優先順位の整理を支援し、経営層レベルのフィードバックを提供する。
もう一つは元最高技術責任者バラジ・スリニバサン氏をモデルとした「バラジ」だ。「混沌と創造のエージェント」と位置づけられ、前提を疑い、既存の枠にとらわれない思考を促すことでイノベーション創出を支援する。

コインベースはAIエージェント分野にも積極的で、2025年5月には仮想通貨および法定通貨の決済レール上でAIエージェントによる支払いを可能にする「x402プロトコル」を発表している。
AIエージェントが仮想通貨の主要利用者に
こうした動きの背景には、今後AIエージェントがブロックチェーン決済の主要ユーザーになるとの見方がある。
アームストロング氏は今月初め、「近い将来、オンラインで取引するAIエージェントの数が人間を上回る」と予測した。サークルのジェレミー・アレールCEOも1月、「3〜5年以内に数十億のAIエージェントがオンチェーンで取引を行う」と述べている。
また、バイナンスの元CEOであるチャンポン・ジャオ氏も1月、仮想通貨は「AIエージェントのネイティブ通貨」であり、チケット購入や請求書支払いなどをクレジットカードなしで処理するようになるとの見方を示している。

