ビットコインは約1カ月ぶりの高値に上昇し、トランプ政権とイランの合意期待が市場心理を押し上げる中、数億ドル規模のロスカットを引き起こした。
仮想通貨市場の時価総額は2.6兆ドルに拡大し、過去1カ月で最高水準に到達した。コイングラスのデータによれば、過去24時間で17万7000人のトレーダーが清算され、総額は5億3000万ドルに達した。
清算の大半は直近12時間に集中しており、その80%にあたる4億2500万ドルがビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のレバレッジショートポジションだった。
アナリストのブル・セオリー氏は月曜日、ここ数時間で3億ドル超のショートポジションが清算され、仮想通貨市場の時価総額を1000億ドル以上押し上げたとXに投稿した。

一方、バレリウス・ラボ氏は「これはブレイクアウトではない。上値の供給帯に突入したショートスクイーズに過ぎない」と指摘し、「本物の買いは200日間単純移動平均線の上で入るものであり、そこから15%下ではない」と述べた。
ビットコインは火曜日後半の取引で、コインベース上で7万5000ドル手前の4週間ぶり高値に達したが、強いレジスタンスに跳ね返され、執筆時点では7万4290ドルまで反落している。
イーサリアムはより大きく上昇し、日次で7.5%上昇して2380ドルとなり、2月初旬以来の高値を記録した。

今回の上昇はデリバティブ主導とみられるが、数週間にわたり世界市場を圧迫してきた米国とイランの対立が収束に向かうとの期待も、リスク資産への資金流入を後押ししている可能性がある。加えて、仮想通貨ETFを通じた機関投資家の資金流入や、中央集権型取引所によるビットコイン買いも要因とみられる。
イラン合意期待が相場押し上げ
仮想通貨取引所BTSEの最高執行責任者ジェフ・メイ氏はコインテレグラフに対し、「市場上昇の主因は、トレーダーが米国とイランの合意接近を織り込み始めたことにある」と述べた。
メイ氏によれば、イラン経済は石油輸出に大きく依存しており、米国がホルムズ海峡の主要航路を封鎖すれば深刻な打撃を受ける可能性があるという。
「現在、イランは合意を取りまとめるために急いでいるように見える。その結果として株式市場や仮想通貨市場が上昇している」と同氏は語った。
米国による海上封鎖は月曜日に開始され、トランプ大統領は接近するイラン船舶に対して強硬措置を取ると警告した。
トランプ氏は自身のSNSトゥルース・ソーシャルで、「我々の封鎖に近づく船舶は、海上の麻薬密輸船に対して用いているのと同様の手段で即座に排除する」と投稿した。
またトランプ氏は記者団に対し、イランは合意を望んでいるものの、核兵器保有を認めるいかなる合意にも応じる考えはないと述べた。

