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Martin Young
執筆者:Martin Youngスタッフライター
Felix Ng
校閲:Felix Ngスタッフ編集者

量子脆弱ビットコインの凍結に代替案 BitMEXリサーチが「カナリア基金方式」提案

量子脆弱ビットコインの凍結に代替案 BitMEXリサーチが「カナリア基金方式」提案
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BitMEXリサーチは、量子コンピュータに対して脆弱な休眠ビットコインの凍結に代わる案として、様子見のアプローチと「量子バウンティ」を備えた「カナリア基金」を提案した。

同社は木曜日、量子コンピュータによってビットコインが実際に盗まれる能力が「実証された場合にのみ」、脆弱なコインの全面凍結が発動される修正案を提示した

この仕組みは「カナリア方式」を採用する。具体的には「Nothing-Up-My-Sleeve Number(NUMS)」を用いて特別なビットコイン(BTC)アドレスを生成する。これは秘密鍵が不明である一方、有効なアドレスとして存在し、理論上は十分に強力な量子コンピュータであれば支出可能となる暗号的証明だ。

ユーザーはこのアドレスにBTCを寄付することで報奨金を積み上げることができ、量子能力を持つ主体に対し、そこから資金を動かすことで「警鐘を鳴らす」インセンティブを与える。このカナリアアドレスから実際に資金が動いた場合にのみ、量子の脅威が現実であると証明され、自動的に凍結措置が発動される仕組みだ。

この提案は、火曜日に提示されたBIP-361への代替メカニズムとなる。BIP-361は、将来の盗難リスクを防ぐため、量子脆弱な休眠ビットコインを凍結する案だった

BIP-361はコミュニティから強い反発を受けており、「権威主義的」といった批判も出ている。

カナリア監視状態では凍結は発動せず

BitMEXが提案する「カナリア方式」では、量子コンピュータを用いた攻撃者がカナリア基金から資金を盗まない限り、従来のコインは引き続き使用可能だ。

カナリア基金に参加する投資家はマルチシグを利用し、いつでもBTCを引き出すことができる。

また、BIP-361が想定する5年後の期限を過ぎた後でも、一定期間は出力をロックする形で、量子脆弱なトランザクションを許容するセーフティウィンドウも設けられる。

「このアプローチは複雑性とリスクを伴うが、コイン凍結が極めて論争的であることを踏まえれば、このような仕組みで影響を緩和することは検討に値する」

BIP-361は「あくまでたたき台」

一方、BIP-361の共同提案者ジェイムソン・ロップ氏は、自身のビットコイン改善提案について、即時導入を前提としたものではなく「緊急時の対応案としてのラフなアイデア」にすぎないと説明した

同氏は水曜日、「多くの人が気に入らないのは分かっている。自分自身も好きではない。ただ、それ以上に他の選択肢の方が受け入れ難いと考えたため書いた」と述べた。

またコインテレグラフに対し、量子コンピューティングの進展により、ポスト量子署名方式の導入が合意される段階に至った場合、「流通供給の急激なショック」に対処するための初期的な設計図だと説明している。

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