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Brayden Lindrea
執筆者:Brayden Lindreaスタッフライター
Felix Ng
校閲:Felix Ngスタッフ編集者

「ビットコインの量子耐性は今から準備すべき」 ブロックストリームのアダム・バックCEOが警鐘

「ビットコインの量子耐性は今から準備すべき」 ブロックストリームのアダム・バックCEOが警鐘
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仮想通貨黎明期のパイオニアであり、ブロックストリームCEOのアダム・バック氏は、量子コンピュータの脅威が数十年先とみられている現状でも、ビットコインは今から量子耐性のある仕組みを構築すべきだと述べた。

バック氏は火曜日、パリ・ブロックチェーン・ウィークで「量子コンピューティングはまだ実証すべきことが多い。現在のシステムは基本的に実験室レベルだ。私は25年以上この分野を追っているが、進展は段階的なものにとどまっている」と語った。

その一方で「ビットコインは備えるべきだ」と強調し、「最も安全なアプローチ」は必要に応じて量子耐性暗号へ移行できるオプション型のアップグレードを構築することだと付け加えた。

量子コンピュータが将来的にブロックチェーンの暗号を破る可能性があるという懸念は、悪意ある主体がそれを利用して仮想通貨ウォレットを侵害し、市場が混乱に陥るとの不安を業界全体に広げている。

バック氏は11月時点で、この脅威はなお20年から40年先にあるとの見方を示していた。また今月初めにはブルームバーグに対し、現在の量子コンピュータは電卓よりも遅いと説明している。

それでも同氏のビットコイン開発企業であるブロックストリームは、ビットコインネットワークに対する潜在的な脅威経路を研究する専任の量子チームを設置している。

その取り組みの一環として、ブロックストリームのビットコインレイヤー2であるリキッドネットワークにおいて、ハッシュベース署名の実装を進めていると、バック氏はパリ・ブロックチェーン・ウィークで明らかにした。

「準備こそが鍵だ。危機に直面して対応するよりも、管理された形で変更を行う方がはるかに安全だ」

さらに同氏は、タップルートプロトコルによって、既存ユーザーに影響を与えることなく、ビットコインネットワーク上で代替的な署名方式をサポートできる可能性があるとも述べた。

量子コンピュータの脅威、想定より早まる可能性

先月、グーグルおよびカリフォルニア工科大学の研究者は、実用的な量子コンピュータの実現が想定より早まる可能性があり、暗号を破るために必要な計算能力も従来考えられていたよりはるかに少ないと指摘した

グーグルはさらに、量子コンピュータがビットコインの暗号を最短9分で破る可能性があるとし、ハッカーが「オンスペンド攻撃」を実行できるとの見解を示した。

量子の脅威が予想より早く到来した場合について問われると、バック氏は「ビットコイン開発者は迅速に対応する」と述べた。

「これまでも同様の事例はあった。バグは数時間以内に特定され修正されてきた。緊急性が高まれば、注意が集中し、コンセンサス形成も進む」

量子脆弱なビットコイン凍結案に反発

火曜日には、ビットコイン開発者ジェイムソン・ロップ氏と5人の仮想通貨セキュリティ研究者が、量子コンピュータが実用化された際に盗難を防ぐ目的で、量子脆弱なビットコインを凍結する提案を発表した。これにはサトシ・ナカモトの保有分も含まれる。

この提案は、ビットコインコミュニティの複数のメンバーから強い批判を受けた。開発者で研究者のマーク・エアハルト氏は、この案を「権威主義的で没収的だ」と批判した。

メタプラネットの事業開発責任者フィル・ガイガー氏は「盗まれるのを防ぐために、人々の資産を奪う必要があるということになる」と指摘した。

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