仮想通貨起業家のニック・カーター氏は、ビットコイン開発者に対し量子コンピューター対応を急ぐよう促し、対応が遅れればイーサリアムに後れを取る可能性があると警告した。
楕円曲線暗号(ECC)はビットコイン(BTC)の安全性を支える中核技術だ。ユーザーは秘密鍵となる数値を選び、特定の曲線と乗算ルールを用いて公開アドレスを生成する仕組みとなっている。
しかし、量子コンピューターがこの暗号を破る可能性があるとの懸念が広がっている。ビットコインコミュニティでは、暗号技術のアップグレードを支持する意見と、介入はビットコインの基本原則に反するとの見方で意見が分かれている。
キャッスル・アイランド・ベンチャーズの創業パートナーであるカーター氏は木曜日のX投稿で「楕円曲線暗号は時代遅れになる瀬戸際にある。3年か10年かは別として、終わりは避けられない」と指摘した。
「重要なのは、ブロックチェーン開発者がどれだけ早く暗号の可変性をネットワークに組み込む必要性を認識するかだ」と述べた。
同氏は、現在のシステムは暗号がハードコーディングされている点を問題視し、「これらの仕組みは全面的に再設計される必要がある」と主張した。
ARKインベストは3月11日のレポートで、ビットコインの約3分の1が量子リスクにさらされる可能性があると指摘しつつ、あくまで「長期的リスク」であると位置付けた。
イーサリアムが先行と指摘
カーター氏は、イーサリアム開発者がすでに対応を進めているとし、新たなセキュリティチームとともに2029年を目標とするポスト量子ロードマップを策定している点を評価した。
「イーサリアム陣営はすでにこの問題に対処している。他は恐怖で硬直しているように見える。このままではETH/BTCは優先順位の差を反映するようになる」と述べた。
イーサリアム共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏も2月下旬、量子リスクへの備えとして、バリデーター署名、データ保存、アカウント、証明の変更が必要と発言している。

一方でカーター氏は、ビットコインコア開発者がBIP-360などの量子関連提案を無視していると以前から批判してきた。
今回のX投稿でも「否認し、煙に巻き、門前払いし、問題を先送りし、『コミュニティが決める』と言いながら意見を受け入れない」と厳しく批判した。
BIP-360の共著者であるイーサン・ハイルマン氏は2月、コア開発者は同提案に関与しており、「BIP史上最も多くのコメントが寄せられている」と反論している。

