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Marcel Pechman
執筆者:Marcel Pechmanスタッフライター
Ray Salmond
校閲:Ray Salmondスタッフ編集者

ビットコイン、現物BTC ETFで20億ドル超流出でも7万7000ドル台回復

ビットコイン、現物BTC ETFで20億ドル超流出でも7万7000ドル台回復
マーケット

要点

・現物ビットコインETFから20億ドルが流出し下落懸念が強まったが、この指標は通常、後追い性が強い。

・中国でステーブルコインが継続的にディスカウント取引されていることは、仮想通貨市場全体からの資本流出を示唆している。

ビットコイン(BTC)は水曜日、ブレント原油価格が108ドルを下回ったことでリスク資産市場全体がやや持ち直す中、7万7000ドル台を回復した。

しかし、現物ビットコイン上場投資信託(ETF)からの大規模流出によって、トレーダーはさらなる下落リスクの可能性を再評価している。世界経済減速への懸念も依然として残っている。

Russell 2000 Index futures (left) vs Bitcoin/USD (right). Source: TradingView

ビットコインの値動きは、米小型株指数であるラッセル2000指数と密接に連動した。同指数は時価総額上位1000社を除外しているため、ハイテク株集中の影響を受けにくい。

米上場の現物ビットコインETFからは、火曜日までの7日間で合計20億ドルが流出した。これにより、7万5000ドル割れへのより深い価格調整を警戒する声が強まった。

US-listed spot Bitcoin ETF daily net flows, USD. Source: SoSoValue

現在、トレーダーの関心は人工知能(AI)分野へ移っている。エヌビディア(NVDA US)は米市場終了後に四半期決算を発表する予定だ。

ヤフーファイナンスによると、投資家はAMD(AMD US)、アマゾン(AMZN US)、グーグル(GOOG US)による競争激化を懸念している。

中国のステーブルコイン動向、仮想通貨需要低迷示す

エヌビディア決算の結果にかかわらず、中国におけるステーブルコイン取引動向は、投資家の仮想通貨需要が明確に低下していることを示している。

USD stablecoin premium/discount relative to USD/CNY rate. Source: OKX

ステーブルコインは、中国人民元の公式対米ドル為替レートに対して0.4%のディスカウントで取引された。これは、仮想通貨市場から資金を引き揚げたい需要が高まっていることを示している。

通常、中立的な市場環境では、中国の厳格な資本規制や裁定取引に伴う規制リスクを背景に、この指標は0.3〜0.8%程度のプレミアムを維持する傾向がある。

市場全体のリスク回避姿勢の一因には、高止まりする原油価格と米国債利回り上昇がある。

国債売り圧力は、米連邦準備制度理事会(FRB)が大規模な通貨希薄化を引き起こさずに景気後退を回避できるかについて、市場の懸念が強まっていることを示している。

エネルギーコスト上昇はインフレ圧力を根強く維持しており、最終的には中央銀行による金融緩和策実施余地を制限している。

ビットコイン下落ヘッジ需要、高まる不信感映す

ハイテク株の強さは、経済全体のリスクを覆い隠している。

メタ(META US)は世界全体の従業員を10%削減すると発表し、クラウドフレア(NET US)も従業員の20%削減を進めている。

水曜日には、イントゥイット(INTU US)の最高経営責任者(CEO)が、同社従業員の17%を削減すると確認した。

Bitcoin options put-to-call volume ratio at Deribit. Source: Laevitas

デリビットでは火曜日、ビットコインのプット(売り)オプション取引量が、コール(買い)オプションを42%上回った。トレーダーが下落ヘッジを求めたためだ。

この指標は、ビットコインが8万2000ドル近辺を試した際にみられた、コールオプション優位56%から完全に反転した。

つまり、トレーダーは将来を先読みしているというより、直近の価格変動に反応していることを示している。

マクロ経済動向と、注目度の高いAI企業決算見通しが引き続き市場の主要テーマとなっており、ビットコインが持続的な強気モメンタムを取り戻すのは難しい状況だ。

エヌビディア決算が投資家期待に届かなければ、ビットコインは7万5000ドル水準を再び試す可能性がある。

ただし、現物ビットコインETFからの20億ドル流出は後追い的な指標に過ぎず、構造的な弱気見通しを示している可能性は低い。

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