イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は土曜日、ノードのセットアップを簡略化するため、コンセンサス(合意形成)とステーキングを担う「ビーコンチェーン」用プログラムと、プロトコルの「実行レイヤー」用プログラムを一つの統合されたコード構造に統合する提案(プルリクエスト)を投稿した。
現在、バリデータ(検証者)とも呼ばれるイーサリアムのノード運用者は、二つの独立したプログラムを実行する必要がある。それぞれにセットアップと同期作業が必要で、コンセンサス層と実行層から生成されるデータを連携・通信させなければならない。
これがノード運用や検証サービスの提供における技術的な複雑さを増大させており、一般ユーザーが自前のインフラを運用することを妨げ、第三者のサービスプロバイダーへの依存を強める要因となっている。

「あらゆるレベルにおいて、ノードの運用はプロに任せるべき非常に恐ろしいデブオプス(DevOps、運用開発)業務であるという決定を、我々は暗黙のうちに下してきたように感じる」と、ブテリン氏はエックス(X)への投稿で述べた。同氏はさらにこう続けた。
「それは間違いだ。我々はこの流れを逆転させる必要がある。自身のイーサリアム・インフラを運用することは、すべての個人と家庭の基本的権利であるべきだ。『ハードウェア要件が高いから、デブオプスのスキルや時間的要件が高くても仕方がない』というのは言い訳にならない」
ブテリン氏は、イーサリアム・ノードを構築するためのハイエンドなコンピューティング機器を購入でき、技術的な専門知識を持つ人々でさえ、セットアップのための時間が不足しているのが一般的だと指摘し、「ノードは簡単であるべきだ」と付け加えた。
イーサリアム・ネットワークや他のスマートコントラクト・ブロックチェーンは、ノード運用の技術的複雑さとハードウェア要件について批判にさらされてきた。これは、ネットワークの中央集権化に関する懸念も引き起こしている。
分散化の促進に向け「部分的ステートレス・ノード」を提案
ブテリン氏は2025年5月、ブロックの全履歴を保持せず、ノード運用者が必要なデータのみを保管する「部分的ステートレス・ノード」を提案した。
これにより、取引の送信やブロックチェーンの検証といった個人的な目的でノードを運用するユーザーにとって、ハードウェアコストとデータストレージ要件が軽減される。

ゴー・イーサリアム(GETH)によれば、ノード運営者にとってディスク容量は通常、主要なボトルネックとなっている。イーサリアムのようなスマートコントラクト・ブロックチェーンは膨大なデータを生成し、必要となるストレージ容量が絶えず増加するため、専用のノード用ハードウェアが不可欠となっている。
「少数のリモート・プロシージャ・コール(RPC)プロバイダーが支配する市場構造は、ユーザーの排除や検閲を行う強い圧力にさらされることになる。多くのRPCプロバイダーは、すでに特定の国をまるごと除外している」とブテリン氏は記した。
また、ブテリン氏は1月下旬、プライバシー保護技術やオープンハードウェア、安全で検証可能なソフトウェアを支援するため、自身の保有資産から約4,500万ドル相当の1万6,384イーサ(ETH)を確保したと発表した。これらの資金は、イーサリアム財団が「緩やかな緊縮財政」期間に入りつつ技術ロードマップを追求し続けるなか、今後数年にわたって段階的に投入される予定だという。

