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Marcel Pechman
執筆者:Marcel Pechmanスタッフライター
Ray Salmond
校閲:Ray Salmondスタッフ編集者

ビットコインETFで資金流出続く 8万ドルへの上昇シナリオは維持できるのか?

ビットコインETFで資金流出続く 8万ドルへの上昇シナリオは維持できるのか?
マーケット

ビットコイン(BTC)は、米国上場の現物ETFから3日連続で資金流出に直面した。資金流出は7万8000ドルの回復に失敗したタイミングと重なっており、トレーダーの間では下落懸念が広がっている。ただし、米国のインフレ上昇は今後の強気モメンタムの触媒となる可能性が高い。

米ビットコインETFの純流出入額 Source: SoSoValue

米国の現物ビットコインETFは、月曜日から水曜日にかけて4億9000万ドルの純流出を記録した。これは直前の2週間の流入トレンドを反転させたもので、機関投資家需要の低下を示唆する。一方で、より長期的に見れば3月以降の純流入は33億ドルに達している。

S&P500先物(左)とビットコイン価格(右) Source: TradingView

トレーダーの信頼感低下の一因は、年初来でビットコイン価格が14%下落している点にある。その一方で、S&P500は過去最高値を更新した。ただしテクノロジー株は決算が投資家の期待に届かず、圧力を受けた。メタ(META US)は木曜日に9%調整し、マイクロソフト(MSFT US)は4%下落した。

ブレント原油価格(左)と米国5年国債利回り(右) Source: TradingView

2月下旬にイランで戦争が始まって以降、原油価格はリスク選好の主要なドライバーとなっている。ブレント原油は126ドルまで上昇し、これと同時に米国5年債利回りは4.02%まで上昇した。2カ月前の3.51%からの上昇となる。インフレ圧力の高まりを受け、トレーダーは国債に対してより高い利回りを要求し、リスクオフの動きが強まった。

インフレ上昇はビットコインの追い風

ビットコインが7万8000ドル付近で上値の勢いを欠いている背景には、経済環境の悪化もある。米商務省によると、第1四半期の国内総生産(GDP)は年率換算で2%の成長となり、エコノミスト予想の2.3%を下回った。

ストラテジーのビットコイン取得状況. Source: Strategy

マイケル・セイラー氏が率いるストラテジーは、4月最初の4週間で5万6235BTCを取得したと発表した。これにより平均取得価格は7万5537ドルに上昇した。トレーダーの間では、この積み増しペースが鈍化した場合、たとえ一時的であってもビットコイン価格に下押し圧力がかかるとの懸念がある。

また、米国のドナルド・トランプ大統領の家族による仮想通貨市場での活動も、業界の魅力を損なっている。米上院議員3名は、トランプ氏およびその家族の仮想通貨事業による利益について調査を求めた

インフレ上昇と経済成長の鈍化というリスクは短期的に解消しそうにないが、ビットコインETFからの3日間の資金流出は過度に懸念すべき材料ではない。最終的には、インフレ調整後の債券利回り低下が希少な代替資産への需要を押し上げる可能性が高い。そのため、ビットコインが8万ドルを目指すシナリオは維持されている。

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