ポール・アトキンズ氏が2025年4月21日に米証券取引委員会(SEC)の委員長に就任して以来、同機関はデジタル資産に関連する規制と執行の立場を大きく変えた。これは、バイデン政権下のゲーリー・ゲンスラー前委員長時代の指導部からの転換を意味する。
ドナルド・トランプ氏は2024年の大統領選挙期間中、国家的なビットコイン(BTC)備蓄の創設や米中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行への反対と並び、ゲンスラー氏の解任を仮想通貨業界への公約の一つに掲げていた。
2024年11月のトランプ氏の勝利により、2025年1月にゲンスラー氏は辞任した。アトキンズ氏がトランプ氏の指名候補として上院で承認されるまでの間、マーク・ウエダSEC委員が委員長代行を務めた。

上院での承認投票前から、SECはすでにトランプ政権下での仮想通貨規制と執行の変化を示唆していた。ウエダ氏はヘスター・パース委員をトップとするSEC仮想通貨タスクフォースの創設を監督し、当局は2月のコインベース(Coinbase)を皮切りに、仮想通貨企業への民事執行措置や調査の取り下げを開始した。
アトキンズ委員長の就任後12ヶ月間で、SECは仮想通貨およびブロックチェーン業界にとって好意的と広く見なされる政策や規制アプローチを推進してきた。
執行措置の終結に加え、規制当局は様々な仮想通貨資産に関連する複数の上場投資信託(ETF)を承認。さらに、デジタル資産規制の調整について米商品先物取引委員会(CFTC)と覚書(MOU)を締結し、連邦法の下でほとんどの暗号資産を証券として扱わないとする解釈通告を発行した。
アトキンズ氏は月曜日のCNBCのインタビューで、「1年はあっという間だが、大きな進歩を遂げたと思う」と述べた。「就任時、SECに新しい時代をもたらすと約束したが、それを実現した。例えば仮想通貨に見られたような、執行による規制という古い慣行や組織の不透明さから転換した」

SEC委員長は民主党議員からの精査に直面
就任以来、仮想通貨業界の多くがアトキンズ氏のデジタル資産へのアプローチを賞賛する一方で、議会の民主党議員は、トランプ氏やその家族に関連する企業への調査や執行措置の取り下げを受け、利益相反の可能性についてSECと委員長を批判している。
先週、マサチューセッツ州のエリザベス・ウォーレン上院議員は、SEC委員長が2月の下院委員会での証言で議会を誤導したと非難した。ウォーレン氏は4月15日付の書簡において、2025会計年度のSEC自体のデータによれば、執行措置の件数は過去10年間で最低であったと指摘した。

