ハッシュレート・インデックスの新たな報告書によると、イランのビットコイン(BTC)ハッシュレートは、米国とイスラエルとの紛争の影響で過去1四半期に大幅に低下したが、世界全体のハッシュレートは大きく崩れていなかった。
ルクソール・テクノロジーのマーケティングディレクターであるイアン・フィルポット氏によると、イランのハッシュレートは前四半期比で約7EH/s減少し、現在は約2EH/sにとどまっている。
同氏は、この地域紛争がイランには明確な影響を与えたものの、アラブ首長国連邦やオマーンといった近隣国には波及していないと指摘した。
「影響はイランに限定されており、周辺国は安定している。世界のハッシュレートは約1000EH/sを維持しており、単一地域の混乱でネットワークが揺らぐことはない。地域的な混乱はハッシュレートの再配分を引き起こすだけで、消失にはつながらない」と述べた。
中東情勢は2月に米国とイスラエルがイランを攻撃したことで激化し、その後双方による報復攻撃が続いた。火曜日には2週間の停戦合意が成立している。イランには約42万7000台のビットコインマイニング装置が稼働していると推定されている。
マイナーはビットコインネットワークの基盤であり、トランザクションの検証とブロック生成を担う。参加者が増えるほどハッシュレートは上昇し、ネットワークの安全性が高まる。
価格下落で世界のハッシュレートも減少
一方、世界のハッシュレートは30日移動平均ベースで、第1四半期の1066EH/sから第2四半期には約1004EH/sへと5.8%減少した。この要因はビットコイン価格の下落にあるとされる。
マイナーはブロック生成の報酬としてビットコインを得るが、価格下落により採算が取れないケースが増えている。
ビットコインは10月の過去最高値12万6000ドルから45%以上下落しており、ハッシュプライスは過去最低水準にある。フィルポット氏は、現在のハッシュレートの地理的変動はエネルギーコストや規制ではなく、採算性が主な要因だと指摘する。
「現在の水準では、効率性が25J/TH以上の旧世代機器は採算割れとなり停止を余儀なくされる。約252EH/sの限界的な設備がオフライン状態にあり、多くの旧式機はすでに引退している」という。
米国・ロシア・中国で65%超を占有
ハッシュレート・インデックスのデータによると、世界のハッシュレートの37%以上を米国が占め、ロシアが約17%、中国が12%で続いている。

フィルポット氏は、大手プレイヤー間のシェアは概ね横ばいだが、構成は変化していると指摘する。旧型機の退出と最新機の導入が進み、長期的に採算の取れる地域への再配置が進んでいる。
「成長は最新機の導入と旧型機の廃止によって特徴づけられる。カナダも同様で、四半期ベースではやや減少しているが、前年比では増加しており、撤退ではなく最適化が進んでいる」と述べた。

