アーサー・ヘイズの「聖なる三位一体」銘柄に乗り換え
5月の上昇相場のなかで、ハイパーリキッドのトークン「HYPE」に頑なに売りを仕掛け続けていた暗号資産の大口投資家が、ついに白旗を上げた。
HYPEの価格はなおも上昇を続け、下落に賭けたそのポジションは、見るも無残な結果に終わったのである。
今回のポイントは二つある。
ひとつは、このトレーダーがHYPE、ZEC、NEARという、アーサー・ヘイズが推す“三位一体”銘柄で新たにロングポジションを取ったこと。
もうひとつは、HYPEが強気の「ブルペナント」上放れをさらに伸ばし、いまや100ドル超え、日本円にして1万6000円超を視野に入れていることだ。
4600万ドル超の損失で、クジラがHYPE売りを断念
火曜日、暗号資産トレーダーとして知られる「ロラクル.hl」は、ついにHYPEのショートポジションを閉じた。
その確定損失は、実に4646万ドル。日本円にして、およそ74億3400万円である。データ提供サイト「ハイパーボット」によれば、同氏はこの取引で巨額の損失を確定させた。

Loracle.hl's closed perpetual trades. Source: HyperBot
しかも痛手はそれだけではない。
このポジションでは、資金調達料だけでも5万4000ドル超、日本円で約864万円を支払っていた。つまりロラクル.hlは、HYPEの強気トレンドに対し、かなり強引に逆張りを続けていたことになる。
ところが、損切りの直後、彼は驚くべき方向転換を見せる。
ハイパースキャンのデータによれば、ロラクル.hlはHYPEを8万2200枚、約598万ドル相当、すなわち約9億5680万円分、2倍レバレッジでロングした。取得価格は1HYPEあたり約70.20ドル、日本円で約1万1230円だった。

Loracle.hl's open perpetual trades. Source: HypurrScan
その判断は、少なくとも短期的には報われた。
水曜日にはHYPEが72.80ドル、約1万1650円まで上昇し、このロングポジションにはすでに21万3000ドル超、約3400万円の含み益が乗っていた。
“弱気派”からヘイズの「聖なる三位一体」へ
ロラクル.hlの転向は、HYPEだけにとどまらなかった。
ハイパースキャンのデータによると、同氏はZECとNEARにもロングポジションを保有している。これは、ビットメックス共同創業者アーサー・ヘイズが「聖なる三位一体」と呼ぶHYPE、NEAR、ZECの3銘柄に、実質的に強気で張っていることを意味する。
水曜日時点で、このウォレットは以下のエクスポージャーを抱えていた。
3つのポジションを合わせた含み益は、すでに92万ドル超。日本円で約1億4700万円に達していた。

Loracle.hl's open perpetual trades. Source: HypurrScan
内訳を見ると、ZECの含み益が52万1000ドル超、約8330万円。HYPEが約21万3450ドル、約3415万円。NEARが約18万5900ドル、約2970万円だった。
ここから見えるのは、ロラクル.hlがついに降参し、ヘイズ流の“モメンタム相場”に乗ったということだ。
ヘイズは3銘柄すべてに対し、かなり強気な目標を掲げている。HYPEについては2026年8月までに150ドル、日本円で約2万4000円。NEARについては2027年までに20倍。ZECについては今後1年で5倍という見方を示しており、ビットコイン以外で高い値動きを狙う「高ベータ取引」と位置づけている。
HYPE bull pennant puts $105 target in focusHYPE、105ドル視野 テクニカルはなお強気
HYPEのチャートでは、強気の「ブルペナント」上放れが続いている。テクニカル上の上値目標は105ドル付近。日本円で約1万6800円だ。
これは現在価格から見て、なお約45%の上昇余地がある水準である。

HYPE/USD daily chart. Source: TradingView
この形は、5月下旬の急騰後に生まれた。高値を切り下げる一方で、安値も切り上げるという、三角持ち合いに近い狭い値動きが続いた後、上方向に抜けた格好だ。
もっとも、一直線に上がるとは限らない。調整が入れば、20日指数移動平均線にあたる60.70ドル、日本円で約9710円付近を試す可能性もある。
ロラクル.hlにとっては、ここからが勝負どころだ。
彼が建てた8万2200HYPEのロングは、取得価格が約70.20ドル。仮にHYPEが105ドルまで上昇すれば、含み益はおよそ286万ドル、日本円で約4億5760万円に膨らむ計算になる。なお、この数字には資金調達料は含まれていない。
一度は約74億円を吹き飛ばした“負け組クジラ”が、今度はヘイズの「聖なる三位一体」に乗って巻き返すのか。それとも、再び相場に振り回されるのか。
HYPE相場は、いまその分岐点に差しかかっている。
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