イーサリアム(ETH)の流動供給は引き続き縮小しており、取引所の純流出、ステーキング参加の増加、取引所保有残高の減少が重なり、市場で即時売買可能なトークンのプールが縮小している。
アナリストは、この供給収縮が「新たな局面」の初期段階を示している可能性があり、今後の市場サイクルにおいてより強固な価格下限を形成する要因になり得ると指摘している。
ステーキングで供給の33.1%がロック
イーサリアムのステーキング比率は上昇を続けており、水曜日時点で約3810万ETHがロックされている。これは総供給の約33.1%に相当する。
ステーキングインフラ企業エバーステークは、この水準が過去最高であるとし、流動性のある売買用トークンから非流動資産への移行が進んでいると指摘した。
「流動供給の継続的な減少と需要の持続が組み合わさることで、構造的により強い価格環境が形成される」と述べている。

仮想通貨アナリストのガー氏も、この規模のロックアップが流動供給の明確な収縮をもたらしていると指摘した。
バリデーターの動向もこの流れを裏付けている。新規参加のキューには2876752ETHが積み上がり、待機期間は約50日に達している。これはステーキング需要の強さを示唆している。

一方、退出キューは4万504ETHにとどまり、待機時間も17時間未満と短い。1エポックあたり256バリデーターに制限されたチャーンレートにより、供給が市場に戻る速度は制限されている。
このため、仮に市場心理が変化しても、ロックされたETHが短期間で市場に戻ることは難しく、供給の非流動化が続く構造となっている。
取引所残高は数年ぶり低水準
ここ数週間、主要取引所ではETHの流出が継続している。アナリストのアムル・タハ氏は、3月22日にOKXから16億7000万ドル相当のETHが引き出されたと指摘した。バイナンスでも2月初旬に3億ドル超の流出が複数回確認されている。

こうした大規模な純流出は、ETHが売却準備ではなく保管目的で取引所外へ移動していることを示唆する。
複数の取引所での大口流出は、取引所保有供給の全体的な縮小を示しており、短期的な売り圧力を低下させるとともに、現物市場の流動性を引き締めている。

クリプトクオントのデータによると、取引所上のETH供給量は2016年以来の最低水準に低下している。バイナンス単独でも、保有残高は2020年12月以来の低水準となる約330万ETH付近まで減少している。
取引可能なコインが減少することで、需要の変化に対する価格感応度は高まり、モメンタムが回復すれば現在の2000〜2200ドルのレンジを上抜ける動きにつながる可能性がある。
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