仮想通貨市場のアナリストであり、メディア「コイン・ビューロー」の創設者であるニック・パックリン氏によると、開始から約1週間が経過したビットコイン(BTC)の回復は「脆弱」であり、仮想通貨市場は中東で続く戦争による地政学的・マクロ経済的な逆風に直面している。
パックリン氏はコインテレグラフに対し、「たとえ今すぐ戦争が終わったとしても、その余波は2026年を通じて語られ続ける物語となり、第2四半期の支配的なナラティブ(筋書き)になることは間違いない。利下げについては、実施されるとしても第3四半期後半か第4四半期まで期待できないだろう」と語った。同氏は以下の見解を示している。
「90,000ドルへの押し上げには、複数の要因の組み合わせが必要だ。地政学的緊張の終結をもたらす停戦、80ドル台に向けた持続的な原油価格の下落、そして理想的にはスタグフレーション懸念を和らげる予想を下回る経済データだ」
同氏によれば、ビットコインが今週を71,000ドル以上で終えれば、さらなる上昇のシグナルとなる可能性があるが、74,000ドル付近にはレジスタンスが形成されているという。TradingViewのデータによると、直近では約71,276ドルで取引されている。

金曜日に発表された米労働統計局(BLS)の消費者物価指数(CPI)レポートによると、継続中の紛争がインフレの急増を引き起こしており、2026年内の追加利下げへの期待を冷え込ませている。一般的に、利下げや金融緩和は資産価格を刺激する傾向がある。
イラン交渉決裂と米大統領による重大なエスカレーションの示唆でビットコインが失速
Kobeissi Letter(コベイシ・レター)によると、ビットコインは4月6日から約5.8%急騰して73,000ドルを突破したが、4月11日に米国とイランの交渉が決裂したとの報を受け、約71,000ドルまで反落した。
Kobeissi Letterは「和平工作は急停止したようだ」とし、「交渉の結果は、間違いなく最悪のシナリオだった」と付け加えた。
和平交渉の失敗を受け、ドナルド・トランプ米大統領は、ホルムズ海峡周辺に海上封鎖を敷くよう米軍に命じたと発表した。
トランプ氏は土曜日、「私は海軍に対し、イランに通行料を支払った国際水域のすべての船舶を捜索し、阻止するよう指示した。不法な通行料を支払う者に、公海上の安全な航行はない」と述べた。

米国の金利政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーは、戦争によるインフレ懸念を理由に、2026年の追加利下げについて依然として意見が分かれている。
3月のFOMC議事要旨によれば、インフレ率が目標の2%を上回る水準で高止まりする場合、2026年内の利上げも排除していない。
CMEのフェドウォッチ(FedWatch)ツールによると、4月29日と6月17日の次回以降の2回の会合で、FOMCが現行の目標金利レンジ(350〜375ベーシスポイント)を維持する確率は98%を超えている。7月29日の会合ではその確率は約65%に低下し、25ベーシスポイントの利下げが行われる確率は33.6%となっている。

