米国上場の現物ビットコインETFは木曜日、1億7100万ドルの資金流出を記録した。3月3日の3億4800万ドル以来、最大の流出規模となった。
ファーサイドのデータによると、ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)が4100万ドルで流出額トップとなり、フィデリティのワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(FBTC)が3200万ドル、ARK21シェアーズ・ビットコインETF(ARKB)が3050万ドル、グレースケールのビットコイン・トラストETF(GBTC)が2400万ドルと続いた。
今回の流出は、3月に入ってから13億6000万ドルの月間流入を記録していた流れの中で発生したものであり、2025年10月以来となる純流入月となる見込みの中での反転となる。
米国のビットコインETFは機関投資家の需要を示す指標とされるが、ビットコイン(BTC)は木曜日に7万ドルを下回った。過去1週間で4.7%下落し、執筆時点では6万7780ドルで推移している。

MEXCリサーチのチーフアナリスト、ショーン・ヤング氏は、今回の1億7100万ドルの流出について「ETF投資家が地政学リスクに備えてポジション調整を始めている兆候」と指摘する一方、イラン戦争開始以降の累計フローは依然としてプラス圏にあると述べた。
ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、ETFは依然として「驚異的な耐久性」を示していると評価し、「年初来の流出も、好調な1日で反転可能な水準にある」と指摘した。
同氏は「約10年前、金価格が短期間で40%下落した際には投資家の3分の1が離脱した」とXで述べ、現在のビットコインETFの資金動向との対比を示した。
週末の軍事リスクに警戒感
今回のETF売りは、米国防総省が中東に数千人規模の兵士を派遣するとの報道を受けたものだ。
木曜日にはトランプ大統領が、イランのエネルギーインフラに対する攻撃停止を4月6日まで10日間延長すると発表し、交渉が進展していると述べた。

しかし市場では依然として週末の突発的なエスカレーションへの警戒が強い。Capital.comのシニアアナリスト、カイル・ロッダ氏は「交渉の有無を巡る情報が錯綜する中、米国は中東への軍事展開を進めており、限定的な地上侵攻の準備とも受け取られている」と指摘した。
また、2月28日の米国とイスラエルによるイラン攻撃が交渉中に突然実施されたことから、投資家は再び不意打ち的な展開を警戒しているという。

