仮想通貨投資ファンド、メイルストロームの最高投資責任者(CIO)であるアーサー・ヘイズ氏は、イラン戦争とAI覇権争いが資金供給の拡大を招き、仮想通貨市場を押し上げ、ビットコイン(BTC)を年内に過去最高値へ押し戻す可能性があるとの見方を示した。
ヘイズ氏は火曜日のブログ投稿で、AI技術が「国家安全保障に直結する」ことから、米国と中国の競争が金融緩和と法定通貨の増発を促すことになると指摘した。
「AI競争に勝つという政治的意思と、紙幣増刷や銀行融資でその投資を賄う金融的意思の組み合わせは、仮想通貨にとって理想的な環境を生み出す」と述べた。
さらに「明日は今日よりもはるかに多くの法定通貨が存在することになり、その増加ペースはAIと電動化関連の設備投資の急増により加速している」と付け加えた。
仮想通貨市場は2025年に大半の銘柄が過去最高値を更新し、市場全体の時価総額は10月に4兆2800億ドルに達した。ただ、その後は年末にかけて下落し、完全回復の時期についてはアナリストの見方が分かれている。
ビットコイン12万6000ドルは「既定路線」
ヘイズ氏は、戦争はインフレ要因であり、イラン情勢も例外ではないと指摘。軍事支出の増加や、各国が米国債や株式よりも国内インフラ投資へシフトする動きが、さらなる通貨増発を招くとした。
同氏は過去にも、米連邦準備制度理事会(FRB)が対イラン対応の資金調達を支えるため金融緩和に動く可能性があり、それが仮想通貨市場の追い風になると予測している。
「政治家は現実的あるいは認識上の必要性から通貨増発を支持している。だからこそ2月28日以降、ビットコインは金や米国テック株といった主要なリスク資産を上回るパフォーマンスを示している」と述べた。
CoinGeckoのデータによると、ビットコインは過去7日間で7万9467ドルから8万2496ドルのレンジで推移し、水曜日時点で約8万1000ドルと、2月6日の安値6万2822ドルから31%上昇している。一方、金は同期間に約4581ドルから4710ドルへと約2%の上昇にとどまっている。

ヘイズ氏は「ビットコインは今年初めに6万ドルで底打ちした。今後は数兆ドル規模のドルや人民元の増発が追い風となり、12万6000ドルの回復は既定路線だ」と述べた。
さらに「9万ドルを突破すれば上昇は加速し、オプション売り手がストライク価格を超えたことで買い戻しを迫られ、価格上昇は爆発的になる」との見方を示した。
