仮想通貨・ビットコインのニュースサイト|コインテレグラフ ジャパン
Yoshihisa Takahashi
執筆者:Yoshihisa Takahashiスタッフ編集者
Yoshihisa Takahashi
校閲:Yoshihisa Takahashiスタッフ編集者

40万円の投資が19億円に「8カ月ガチホ」で暗号資産長者に

40万円の投資が19億円に「8カ月ガチホ」で暗号資産長者に
ニュース

暗号資産市場には、時々こういう話が出てくる。

あるトレーダーが、わずか2480ドル、約39万7000円を、8カ月で1200万ドル超、約19億2000万円に化けさせた。買ったのは、バイナンスライフというミームコインだ。

ミームコインとは、技術や収益ではなく、ネット上の話題性やコミュニティの熱気で値段が動く暗号資産だ。ドージコイン、シバイヌ、ペペなどが代表例だ。株式でいえば、業績よりも「ノリ」と「物語」で買われる銘柄に近い。

オンチェーン分析家のエンバーCNによると、このトレーダーは昨年10月、バイナンスライフが発行・公開されてから30分以内に購入した。使ったのは2.14BNB。当時の価値で2480ドル、約39万7000円だった

この資金で、1850万枚のバイナンス・ライフを取得した。平均取得価格は約0.00013ドル。ほとんど紙くず同然の価格だ。

だが、6月1日に状況が変わった。バイナンス・ライフが40%急騰したのだ。

このトレーダーは、保有分のうち350万枚をバイナンスに移した。評価額は238万ドル、約3億8000万円。利益確定に動き始めたとみられる

それでも、ウォレットにはまだ約1500万枚が残っている。評価額は約1000万ドル、約16億円だ。移した分と合わせると、ポジション全体は約1238万ドル、約19億8000万円に達する。元手から約5000倍だ。

もちろん、これは再現性のある投資術ではない。ほとんど宝くじに近い。

ミームコインは、裏付け資産も、企業収益も、配当もない。値段を支えるのは、話題性、流動性、そして「次に買う人がいる」という期待だ。だから上がる時は異常に上がる。だが、崩れる時も早い。

今回のバイナンス・ライフは、中国語圏のネット文化を背景にしたミームコインの一つだ。中国語の言葉遊び、ジョーク、コミュニティの空気感が価格形成に影響している。英語圏のドージコインやペペに続き、中国語圏でも独自のミームコイン相場が生まれている。

BNBチェーンも、この流れに巻き込まれている。バイナンスは昨年、BNBチェーン上のミームプロジェクトを支援する「ミーム・ラッシュ」を始めた。さらに、バイナンス創業者のCZ氏が飼い犬の名前「ブロッコリー」を明かした際には、ブロッコリー関連のトークンが乱立した。

とはいえ、市場全体は冷えている。

ミームコイン市場の時価総額は、2024年12月に1506億ドル、約24兆960億円まで膨らんだ。だが現在は約320億ドル、約5兆1200億円に縮小している。ピークから大きくしぼんだ格好だ。

背景には、トランプ関連コインやリブラ関連の騒動もある。著名人や政治家の名前を使ったミームコインが相次ぎ、インサイダー疑惑や個人投資家の損失への懸念が強まった。日本でも高市首相にあやかった「サナエコイン」に批判が殺到した。

その中で生まれた今回の「40万円から19億円」は、派手ではある。だが、同時にミームコイン相場の危うさも映している。

一人の勝者の裏側には、売り抜けられなかった無数の参加者がいる。

暗号資産市場の夢は、いつも少しだけ残酷だ。

Cointelegraphは、独立性と透明性のあるジャーナリズムに取り組んでいます。本ニュース記事はCointelegraphの編集方針に従って制作されており、正確かつ迅速な情報提供を目的としています。読者は情報を独自に確認することが推奨されます。編集方針はこちらをご覧ください https://jp.cointelegraph.com/editorial-policy